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2019年3月 2日 (土)

課題設定の誤りから起こる成長の停滞

今回は成長時における課題の設定についてお伝えします。

まず多くの方は、何を基準に課題の設定をしますか?

サッカーの場合ですと、普段行っているドリルトレーニングの内容で判断することが多いと思います。

でも実はここに大きな落とし穴があります。

ドリルトレーニングというのは、前回の記事でもお伝えしたように「既に用意された情報」の中でプレーしています。

ですから実戦の試合の中で、ドリルトレーニングの内容がそのまま出るというケースは非常に少ないです。

つまり、サッカーの参考書やDVDのテクニックを真似して出来たとしても、それが試合という不規則な情報の中で使えなければ、その技能を習得したとは言えません。

ですから、メッシやネイマールのドリブルといった内容の参考書やDVDがたくさん売られていて、それを読んだり見たりしていても、実際にそれを試合で活用している選手というのはほとんどいません。

それから重要なのは、ドリルトレーニングでしたことをそのまま試合で使えるクラブやチームなのか?

よく育成年代の指導者の声を聞いていると、「そこでそれをするな!」とか「それをするならこういう時に!」という指示が飛び交っています。

では果たしてその指導者のイメージや情報は正しいのでしょうか?

まず見ている視点が違いますよね。

プレーヤーと指導者は明らかに視点が違います。

選手たちはコートの中で、目まぐるしく変化する状況におかれながらも、必死に周囲の情報を見つけ出して咄嗟に出せる技能を選択しています。

確かに同じ視点で指導者が選手同様の立場なら、そのようなプレーを選択するかもしれません。

でもそれを良いと判断することができるようになったのは、ある程度の歳を重ねてからだと思います。

つまり、大人目線で指示をしているわけです。

どう考えてみても、全ての子供たちに周囲の情報を素早く把握する能力は身についていません。

だからこそ、その時に何をすべきなのかを伝える必要があります。

ボールを見るのか、それとも周囲を見るのか、それとも全てのモノを同一視するのか...

その辺の指導が日本人は曖昧なわけです。

こうしたことから、課題の設定が指導者優先になり、本人に必要な課題から離れてしまうケースが多いようです。

ちなみに私がドイツに行った時は、あちらのオランダ人の指導者に、「ボールを止めて蹴るといったタッチコントロール技能を基本から練習するグループ」に分けられ、そしてそのトレーニングを行いました。

確かにこのグループ分けでトレーニングした方が効率もよく、自分にとっても?だった部分が明確になりました。

子供たちの能力には大なり小なり差があります。

ですから、能力別に周囲の情報を素早く把握できているグループと、そうでないグループに分けて、どのようにすれば周囲の情報を素早く把握できるのかというトレーニングをしなければいけません。

中にはスピードや身体能力でそれらをカバーしている子もいるはずです。

ここを見逃してしまうと、学年が上がっていくごとに、そこの課題部分が弱点として表面化します。

勝ちたい、勝たないといけない、勝たせてあげたい、こうした思いからその部分を見落としてしまったり、あえて黙認してしたりするケースも決して少なくないと思います。

これはある意味、日本サッカーの育成の課題とも言えます。

海外のサッカー先進国は何十年も前から、こうした指導を徹底しています。

だから世界トップレベルのサッカーと日本サッカーの差がなかなか埋まらないのかもしれませんね。

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